AQUOS senseは6と7、Xperia 10はIVが発売中でVが先日発表された。なおsense6sは販売経路が限定等の理由によりちょっと除外。これにarrowsが絡んで欲しかったのだがFCNTが民事再生法の適用を申請ということでほぼ無理な状態。
SoCに関して
- AQUOS sense6:Snapdragon 690
- AQUOS sense7:Snapdragon 695
- Xperia 10 IV:Snapdragon 695
- Xperia 10 V:Snapdragon 695
同じSnapdragonの600番台なので基本的には数値が大きい方が高性能なのだが690と695に関しては少し異なる。クロック数など処理能力に関するところは695が上回るのだが695は690でできていた4Kの撮影とHDRコンテンツの再生ができない。このあたりがsense6よりsense7の方がいいよね、と素直に言えない部分。とは言え4K動画撮影やHDRコンテンツの再生が今後2、3年の間でどれだけ一般化するのかは微妙なので気にしないというのも一つの考え方。
(06.10追記)Snapdragon 695はフルHD 60fps動画の撮影で手ブレ補正ができないらしい。これが一番影響があるか。
ディスプレイに関して
- AQUOS sense6:10億色表示、HDR対応
- AQUOS sense7:10億色表示、バーチャルHDR対応
- Xperia 10 IV:HDR対応
- Xperia 10 V:表示なし
HDRの規格としては色深度と輝度があり色深度は10bit、輝度は最大10,000nitまでの対応。最大10,000nitてじゃあ最低は?というとSDRが100nitらしいので500nitもあれば輝度に関してはHDRを謳ってもよさそう。一方の色深度は明確で10bit=10億色。Xperiaのディスプレイは1,677万色なので厳密にはHDRではないと言えるかも一方AQUOS sense7はSoCこそHDR非対応だがディスプレイは10億色対応、輝度も確保(というかsense6と同じディスプレイなのでは?)なのできちんとHDR対応していると言えるだろう。
カメラに関して
- AQUOS sense6:3眼、メインは1/2.0型、F値1.8、焦点距離26mm(35mm換算)
- AQUOS sense7:2眼(望遠なし)、メインは1/1.55型、F値1.9、焦点距離23mm(35mm換算)
- Xperia 10 IV:3眼(望遠は超解像ズーム)、メインは1/2.8型、F値1.8、焦点距離27mm(35mm換算)、光学式手ブレ補正(OIS)
- Xperia 10 V:3眼(望遠は超解像ズーム)、メインは1/2.0型、F値1.8、焦点距離26mm(35mm換算)、光学式手ブレ補正(OIS)
カメラの画質に関しては画素数よりセンサーサイズが重要というのが最近の基本。もっと言えばピクセルサイズだが最近はスマホのカメラの画素数は約1,200万画素に収斂している感じなので単純にセンサーサイズで判断してもいい。映像のソニーというイメージだがXperia 10クラスに関してはそれほど頑張ってはいなくて最近発表されたXperia 10 VでやっとAQUOS sense6に並んだ状態。ちなみにセンサーサイズだけで言えば以前に使用していたarrows Be3が1/2.5型なのでXperia 10 IVはそれにすら負けている。もっともセンサーサイズだけで出力される画像の善し悪しが決まるわけではなくレンズや画像処理エンジンの出来にも左右される。画像処理エンジンに関してはAQUOS senseはsense6がProPix3、sense7がProPix4という名前がついているが正直どれ位のものかは不明。Xperiaはとくに名前がない(1や5はBIONZという名前の模様)。レンズも性能がわからなくてAQUOS R6やXperia 1、5などはライカだのツァイスだのの名前が出てくるがsense6や10レベルではF値程度しか材料がない。このF値もくせ者でF値が小さい=明るいレンズとされるが実際はレンズの口径と焦点距離の比率らしい。レンズの口径が計算式に入っているので大きい口径のレンズ=明るいとは言えるが実際にはレンズの材質や仕上げの精度に影響を受けるだろう。ライカだのツァイスだのの名前が入っているレンズはブランドイメージを守るためにちゃんとしているだろうが名前のないレンズではどうなのだろうか?
最近のスマホは光量さえ十分ならそれなりには写る。実際に撮影した感じではAQUOS sense6は画像のシャープさが不足している感じがする。レンズの質が悪いのかピントの調整が甘いのか画像の処理の問題かはわからない。Xperia 10 IVはOISが効いているのか。もう少し撮ってみないと評価は難しい。メーカーにより被写体にたいしての得手不得手もあるだろうし。カメラ画像の比較はとても難しくまず条件を一定にできない。外での撮影では太陽光は常に変化するし画角が異なるからフレームに含まれる光源の量も異なってくる。このあたりを無視して単純に比較して良い・悪いといっているレビューは信用できない。ある程度の方向性は言えるのだろうが。
(06.10追記)XperiaのOIS、どんな感じで効いてくるのかな?基本的には綺麗な写真にするには光量が必要。光量を確保するためにはシャタースピードを遅くする。しかし遅いシャッタースピードでは手ブレする。なので対策としてはOISでシャッタースピードを遅くしても手ブレし辛くする。か、センサーサイズを大きくして多くの光量を取り込めるようにする(←もしかすると認識間違えてるかも)。あるいはISOを上げて少ない光量でも写るようにする(←ISOをあげるとノイズも増えるのでちょっと話が違うか?)。あ、これ単純じゃないか。シャッタースピードを優先するかF値を優先するかISOを優先するかという話になるか。デジカメだとシャタースピード優先とかあるし。スマホの場合はF値は固定なのでシャッタースピードとISOでバランスとりか。AQUOS sense6でシャッタースピード1/100、ISO200で撮れるものがあったとする。Xperia 10 IVだとセンサーサイズが小さいので1/100、ISO400じゃないと撮れない。だけどOISがあるから1/50、ISO200にするみたいな話になってくるか。そもそも十分なシャッタースピードが確保できる場面ならOIS関係ないしな。暗い場面でISOあげないといけない場合にシャッター速度を下げてISOをあげずにすますみたいな話か。しかしOIS、手ブレは補正出来ても被写体ブレは補正できないからやはりセンサーサイズは大きくできるだけシャッタースピードを上げられる方がいいのか。あとAndroidが暗い場所での画像がよくないのシャッタースピードにもよると思う。すぐに1/15とかになる。焦点距離が26mmで1/15は手ブレするスピードだと思う。結果、暗くて写りが悪いんだかブレて写りが悪いんだかという状況。シャタースピードを1/30に固定してあとはISOで稼ぐようにしたほうがいいのではないか。話がそれたがAQUOS sense6とXperia 10 Vなら同じセンサーサイズなのでOISがどう効いているかわかるかも。Xperia 10 IVとXperia 10 VだとどちらもOISありなのでセンサーサイズの違いでどうなるかというあたりが気になる。
サポート期間
- AQUOS sense6:最大2回のOSバージョンアップ、3年間のセキュリティアップデート
- AQUOS sense7:最大2回のOSバージョンアップ、3年間のセキュリティアップデート
- Xperia 10 IV:OSバージョンアップは不明(おそらく2回)、3年間のセキュリティアップデート
- Xperia 10 V:おそらく10 IVと同じ
AQUOSが3年間のセキュリティアップデートを謳っているがそれを謳いはじめて3年経った機種がまだないのでは?sense4がどうだったかな?Xperiaも10 IVになってから3年に伸びた(Android Recommendedの情報から)。もっとも過去にAndroid Recommendedをブッチして大批判となっているのでどこまで信用できるか。さらに期間どうこうよりPixel以外は提供タイミングが遅い。2ヶ月前のセキュリティアップデートに何の意味があるのか。まあ当てないよりはマシなのだけど。
FMラジオ
- AQUOS sense6:FMラジオあり
- AQUOS sense7:FMラジオあり
- Xperia 10 IV:FMラジオはキャリアモデルは対応、楽天版・MVNO版・SIMフリー版は非対応
- Xperia 10 V:おそらく10 IVと同じ
どれがいい?
- AQUOS sense6:現在所有。軽さがいい。
- AQUOS sense7:Snapdragon 690なら購入したかも。
- Xperia 10 IV:現在所有。幅が狭いのがいい。
- Xperia 10 V:個人的にはIVから乗り換えるかというと微妙。本体スピーカーがステレオになった。
結局のところスマホに何を求めるかという話。それをきちんと自分で見分ける必要がある。この4機種なら明確にカメラが良さそうなのはAQUOS sense7。ただ望遠がない。望遠を求めるならXperiaか。望遠のセンサーは変わっていなかったと思うからIVでもいいが価格次第。本体のステレオスピーカーが欲しいならXperia 10 V。HDRに拘るならAQUOS sense6という具合に。